カイジ「えっ…?」
利根川「かまわんと言っている…!席に案内しろっ…!5名だ…!」
カイジ「ぐっ…!」
とある居酒屋…
その居酒屋店員カイジに襲いかかる急襲っ…!
ラストオーダー10分前に無遠慮な来客っ…!
カイジ「(くそっ…!くそっ…!くそっ…!ありえねぇ…常識ってもんが欠けていやがるこいつらっ…!)」
利根川「クク…どうした?早く案内せんか…!」
先頭には傲慢な初老男性…
その後ろにはサングラスをかけた黒服の男が4名…
いかにも怪しい雰囲気の5人組っ…!
続けなさい
カイジ「どうぞこちらです…お飲み物は」
利根川「ビールを5つ…!急ぎでな…!」
カイジ「か、かしこまりました…」
カイジ「(くそっ…!こっちはラストオーダー間近にも関わらず店に入れてやってるんだ…!言わば慈悲…圧倒的慈悲の心…!なのになんだあの態度はっ…!)」
佐原「おいおいカイジ…今から5名ってマジかよ…?」
キッチンの社員佐原が様子を伺いにくる…!
カイジ「あぁ…まったくもって常識のねぇジジイだ…!」
はよ
カイジ「よしっ…!三好っ!このビールあの新規宅に持っていってオーダー取ってこいっ…!」
三好「は、はいっ!わかりましたカイジさん!」
新人アルバイトの三好が足早に注文を取りにいく…!
カイジ「やってらんねぇ…それもよりにもよって店長が休みの日にこんな…」
佐原「な…?今日は早めに閉めようと思ってたのによ…」
カイジ「ラストオーダー10分前って言われたらそれ即ち『帰れ』ってことだ…!常識だろっ…!そのくらいっ…!」
しえん
草
三好「オーダー入りますっ!刺身の盛り合わせ5人前…!カレイの煮付け2つ…!茶碗蒸し5つ…!チキン南蛮2つ…!寄せ鍋5人前…!揚げ出し豆腐2つ…!釜飯2つですっ…!」
カイジ「がっ…!」
佐原「ぐぁっ…!?」
思ったよりガッツリ食べる5人組っ…!
そうっ…!遅い時間の来店は2軒目3軒目が多くせいぜい酒のアテになるようなものを頼むのが定石っ…!
しかし実はこの5人組ここが1件目っ…!
カイジ「クソがクソがクソがっ…!」
佐原「しかも煮付けや釜飯みたいな時間のかかるものばかり…!」
兵藤会長がおらんやん
>>13
会長が出向くわけないやろ
佐原「これ1人で作るのかよ…!ざけんなっ…!」
そう、ラストオーダー間近で客も少なかったためキッチンのバイトを先に上がらせていた佐原…それが今回裏目に出るっ…!
カイジ「狂ってやがる…!あのジジイ…悪魔的だっ…!」
佐原「だがこれがラストオーダー…!これさえ作ってあいつらが早く帰ってくれれば…!」
時刻は22時55分…!
ラストオーダーは23時…!
閉店は24時がこの居酒屋…!
残り1時間の勝負であるっ…!
カイジ「俺も手伝おう…客はあのジジイ卓以外だと1組…もうオーダーもないだろう…さっさと作って帰らせるぞっ…!」
佐原「ぐっ…すまねぇ…すまねぇカイジ…恩に着るっ…!」ポロポロ
三好「ぼ、僕残り1タクノラストオーダー聞いてきますっ!」
素晴らしい連携っ…!
少ない人数ながら潤滑に店を回し終わりは近いように見えた…
がっ…!
脳内再生余裕なのがくやしい
どうせハンチョウやろなぁ
一条かも
佐原「よしっ…半分くらいは出せたな…!あとは釜飯と茶碗蒸しと…」
三好「あ、あの…」
カイジ「あ?どうした三好…ラストオーダーあったのか?」
三好「い、いえ…元々いた1卓はラストなしで会計でした…でも…」
カイジ「あ…?」
ざわ…ざわ…
三好「帰りに新規卓にラストオーダー取りに行ったら…これ…」
佐原「ぐっ…!」
そう言って三好が見せたのは伝票…
そう、追加伝票であるっ…!
三好「追加オーダーです…!握り寿司5カンを5セット…!茶そば2つ…!稲庭うどん3つ…!鮭茶漬け4つ…!梅茶漬け1つ…!食後にチョコレートケーキ2つ…!カタラーナ1つ…!バニラアイス2つですっ…!」
カイジ「がっ…!がぁっ…!」
佐原「馬鹿なっ…!」
カイジ「どんだけ食うんだあいつらっ…!」
おっさんが飲みのシメにチョコケーキなんか食うなよ
あり得ぬオーダー…!
あり得ぬ物量…!
カイジ、佐原、三好…全員が困惑っ…!
カイジ「ぐっ…とにかく作るしかねぇっ!佐原っ!やるぞっ…!」
佐原「あ、あぁっ…わかった!」
三好「ボクお会計頼まれたのしてきます…!」
何はどうあれ作るしかないっ…!
でなければ帰らない…!
帰すために作るっ…!
只それだけの機械と化した2人…!
しかしなんでカイジと佐原で三好なんだ
石田でいいだろ
30分後ー
カイジ「はぁ…ようやく全部出し終わった…!」
佐原「手こづらせやがって…!なんで最後にこんな目に合わなきゃならねぇっ…!」
カイジ「まぁまぁ…どうあれこれで終わりだ…あと30分弱で閉店だしな…」
ピンポーン
三好「あっ…呼ばれました…行ってきます」
カイジ「おう…」
佐原「会計だといいな…」
カイジ「あぁ…」
残すは利根川の卓のみ…
つまり帰ればそれは閉店を意味する…!
石田さんは落ちたんでしょ
三好「あの…カイジさん…」
カイジ「あ…?どうした…?」
佐原「(浮かない表情…会計じゃねぇのか?)」ざわ…
三好「僕じゃ判断つかないのでとりあえずカイジさん…さっきの卓までお願いします…」
カイジ「あ……?」
ざわ…ざわ…
何かはわからない…
ただトラブルっ…これは確実っ…!
カイジ「(ぐっ…ここにきて面倒ごとかよ…勘弁してくれっ…!)」
カイジ「お待たせしましたー…どうなさいました?」
利根川「クク…来たか…」
利根川「実はワシらの上司がな…今この近くにいて…」
カイジ「あ…?」
ざわ…
利根川「合流したいと言っていてな…!」
カイジ「がっ…!」ぐにゃあ~
おもろい
カイジ「(いや落ち着け…!ラストオーダーはとっくに終わっている…つまり何も注文できやしない…!)」
カイジ「あ…もうラストオーダーも終了していますので合流してもお食事はできないんですが…」
利根川「ククク…」
カイジ「(あ…?何笑ってやがるこのジジイっ…!無理だろ…無理なものは無理っ!ここは押し通させないっ…!俺だっ…!俺が守るっ…!)」
そう…一見よくある追加合流…
ただラスターオーダーはすでに終了…!
つまり閉店と同時に退店を要求できるっ…!
利根川「実はここの店長とうちの上司が懇意でな…さっき店長に連絡を取り付けたら…」
カイジ「あっ…?」
利根川「降りたっ…!合流許可…!そしてラストオーダーの延長もなっ…!」
カイジ「がぁっ…!?」ぐにゃあ~
その時カイジに1本の電話…!
カイジ「(クソ店長…!)」ピッ
??「あ~もしもしカイジ?悪いんだけどさぁ…今から来るお連れさん通してやってよ。追加オーダーも聞いてあげて!そんな遅くならないとは思うから多分大丈夫だろ!じゃあよろしく!」ピッ
カイジ「ぐっ…!」
カイジ「かしこまりました…失礼します…」
佐原「カイジ…どうした?」
カイジ「合流だっ…!」
佐原「は…?」
カイジ「追加合流っ…!あのクソ店長っ!知り合いだからってラストオーダーの延長まで許可しやがった…!」
佐原「がぁっ…!」
カイジ「夢だろこんなの…夢っ!現実じゃありえねぇって…!」
カイジ「ざけんなっ…!一条店長っ…!」
ところがどっこい…!
現実です…!
三好「い、いらっしゃいませ~」
利根川「おぉっ会長!お待ちしておりましたっ…!ささっ、どうぞこちらへ…!」
兵藤「コココ…待たせたな利根川…!」
カイジ「きたっ…!さらにジジイが…!こいつら…とっとと帰らねえと知らねえぞっ…!」
佐原「三好…ドリンクとオーダー行ってこい…」
三好「は、はいっ…!」
>>35
笑い方