ハルヒ「早いものでもう12月も中旬かー。 色々あったわよねぇ」
キョン「なんだ、感慨にふけるなんてお前らしくないな」
ハルヒ「なによそれ! ……でも、そうね。 あたし、結構みんなに迷惑かけちゃったかなって」
キョン「おいおい、ほんとにどうした」
ハルヒ「あたしね、高校に入学してからの毎日、本当に楽しかった。
なんていうか……、やっと生きてる充実感を得られたっていうか……。
中学の頃はこうじゃなかったわ。 毎日が退屈で……、でも、今は違う。
みんながいるから、それが凄く楽しいの」
みくる「涼宮さん……」
ハルヒ「あんまり楽しいから、周りが見えなくなってキョンたちのこと振り回して……。
自分のことしか考えてなかったわ……。 ごめんね」
古泉「そんな……」
ハルヒ「……今のこの瞬間って、大事にしないと、すぐに消えちゃうような気がするの。
だから、言えるうちに言っておくわ。 みんな……、ありがとう」
みくる「涼宮さーん……」グスッ
キョン「まぁ、確かに迷惑な目にいっぱい遭わせられたなぁ」
みくる「キョ、キョンくん!」
キョン「それじゃ、元旦はSOS団のみんなでゆっくり過ごすか」
長門「私の家を使って構わない」
ハルヒ「そうっ? じゃあ、有希の家におせちが届くようにしておくわ!」
キョン「悪いな、長門」
長門「いい」
ハルヒ「でもみんな! その前にクリスマスや忘年会や初詣があるんだからね! そっちも気合いれるわよー!」
キョン「ああ、これからもよろしくな、ハルヒ」
ハルヒ「うん!」
>>4
脳内再生復活した
そして、元旦
ハルヒ「あけましておめでとう!」
キョンたち「おめでとう」
ハルヒ「いやー、有希のマンションって、立派でいいわよねぇ」
キョン「あんまり大騒ぎするなよ」
ハルヒ「正月は無礼講よ!」
キョン「お前は一年中無礼講だろ……」
ハルヒ「そういえば、お腹すいたわね」
みくる「今、お雑煮を作ってるところですから」
古泉「長門さん、注文したおせちは?」
長門「昨日のうちに届く予定だったが、未だに来ない」
ハルヒ「おかしいわねぇ、そろそろ来るんじゃ――」
もうおばちゃんやろ
ピンポーン
ハルヒ「あ、きたきたっ。 はい」
たったったっ がちゃ
キョン「……まるで我が家のような応対だな」
ハルヒ「みんな!、届いたわよ!」
キョン「腹減ったな、早く食おう」
古泉「……おや?」
キョン「どうした?」
古泉「あ、いえ、通常の配達物として送られたんですね。 こういうものはクール便だと思ってましたが」
みくる「確かにちょっと変ですねぇ……」
キョン「まぁいいじゃないか。 さすが豪華な箱だなぁ! こりゃ、中を見るのが楽しみだ」
みくる「そうですねっ! わたしも料理好きなので、おせちってすっごく興味あるんですよ?」
古泉「わくわくしますねぇ」
ハルヒ「なにせ、横浜の人気レストランの厳選食材をふんだんに使った33品・3段・7寸の立派なおせちだからね!」
みくるちゃん!AV撮るわよ!
キョン「早く開けてくれっ」
ハルヒ「うふふ、それじゃ開けるわよ!」
ごそごそごそ ぱかっ
ハルヒ「じゃーん! 豪華謹製おせちの――――えっ…………?」
キョン「……ん?」
古泉「これは…………」
みくる「……ふぇ」
長門「…………」
ハルヒ「え、えっと…………」アタフタ
ジジイスレ
ハルヒ「き、きっと2段目は凄いわよっ! ほらっ!」カパッ
キョンたち「…………」
ハルヒ「3段目ならきっと!!」カパッ
みくる「あ、6Pチーズだ……」
ハルヒ「な……、なんなのよこのおせち!! 写真と全然違うじゃない!!」
キョン「何かの間違いじゃないのか……? おせちというより、食い残しの弁当にしか見えないんだが……」
みくる「な、なんだか、酸っぱい匂いがしますぅ」
長門「……腐ってる。 食べるのは危険」
みくる「箱の中身……スッカスカですね……。 黒豆がえーっと……14粒かな」
長門「貝の中のアワビも1切れしかない」
古泉「この生ハム……、完全に乾いててカピカピですね」
キョン「この6Pチーズはなんだ……。 笑えばいいのか……?」
長門「違う、6Pではなく8Pチーズ」
キョン「どっちでもいいよ……」
みくる「4人前のおせちにハム2枚にチーズ1切れって…………」
古泉「スカスカだから配達の時に揺れて、中身が更に酷いことになってますね。 まるで残飯だ……」
ハルヒ「…………」
キョン「あっ! い、いや……、ちょっと大袈裟に言いすぎたな!」
みくる「え、あっ! そ、そうですね! よく見たら美味しそうかも!」
古泉「え、ええ! おせちなのに重箱の底が見えるところなんて前衛的なデザインで――」
ハルヒ「……っ!」
キョン(ば、ばかやろう! お前のフォローは嫌味にしか聞こえないんだよ!)
古泉(も、申し訳ありません……、気が動転して……つい…………)
キョン「それじゃ、いただこうか! ハルヒが俺たちのために用意してくれた、心のこもったおせちだもんな!」
長門「いや、だから腐って――むぐっ」ギュ
みくる「いただきましょう!(長門さん、空気読んで!)」
ハルヒ「いいわよ……、無理しなくて……。 有希の言うとおりお腹壊すわ……」
お前が望んだんだろ
キョン「そ、そんなことないさ! うわぁ…この数の子おいしそうだなぁ!」
ひょい ぱくっ
キョン「うん! 味がしっかり染み込んで――――うっ! おげぇ!」
ぺっ!
キョン「げほっ! げほっ! な、なんだこの味……! 塩の塊を食ったみたいだ……」
みくる「こ、この数の子、塩抜きしてませんよ……。 皮がついたままだ…………」
古泉「い、いやぁ! これだけたくさん料理があったら外れもありますよ! なにせ33品目ですからねぇ!」
長門「いや、今数えたら25品目しかない」
キョン「こ、こまけぇこたぁいいんだよ!」
生成AIで声つけてからYouTubeに投稿してくれ
古泉「じゃあ、僕はサトイモをいただきますね!」
ぱくっ がりっ
古泉「うっ、うわあ、おいしい……です…………」ウッ
古泉(硬い! サトイモなのに硬いですよこれ!)
キョン(吐くな! 飲み込め!)
ごくん
古泉「さ、さすが本格おせちのサトイモ! 普段食べてるものとは出来が違うなぁ!」
キョン(だから、その嫌味やめろ!)
古泉(す、すいません、そんなつもりじゃ……
ハルヒ「もういいわよ…………」
みくる「わ、わたしは、このローストビーフをいただきますね!」
ぱくっ
みくる「うぉ、おいしい……なぁ……アハハ…………」ウウッ
みくる(どうしよう、吐き出したい……。 半分生な上に、本当に腐ってるよこれ……)
キョン(朝比奈さん、後で胃腸薬を買ってあげますから、耐えてください!)
ごくん
みくる「お、お正月から幸せな気分です」アハハ…
キョン「そうでしょう! いや、楽しいなぁ!」アハハ…
ドンッ!
ハルヒ「もういいって言ってるでしょ!!!」
シーン……
VIPでやれ
みくる「す、涼宮さん……」
ハルヒ「ごめんね……、せっかくのお正月に水を差しちゃって……」グスッ
キョン「お前は悪くないぞ! ハルヒ!」
みくる「涼宮さんのお気持ちはしっかり伝わりました!」
古泉「そ、そうですよ! 悪いのは、こんなクソったれなゴミ汚せちを送りつけてきたバード○フェですよ!」
ハルヒ「ゴミ汚せち…………」
キョン(古泉……、後で真剣な話がある…………)
古泉(えっ!? 僕、また何かまずいこと言いました!?)
ハルヒ「ごめんね……、ほんとゴメン…………」ポロポロポロ
キョン「ハルヒ…………」
長門「……涼宮ハルヒ、気にしなくていい」
ハルヒ「……有希?」
ビリビリ ひょい ぱくっ
長門「この8Pチーズは中々イケる」モグモグ
ハルヒ「…………っ!?」
ハルヒ「うわああああああああああああああん!!!」ダッダッダッダッ
キョン「お、おいハルヒ! ハルヒイイイイイ!!!」
ガチャ バタンッ
キョン「長門おおおおおおおおおおお!!!!」
長門「……何かまずかった?」
みくる「8Pチーズしか、まともなものがなかったんですね…………」
シーン……
キョン「……どうすんだ、このゴミおせち…………」
ぶるるる ぶるるる
古泉「すいません、機関からの呼び出しです……。 理由は言うまでもないと思いますが…………」
キョン「ああ、閉鎖空間だろ……。 行ってこい…………」
古泉「はい、失礼します…………」
ガチャ バタン
シーン……
長門「……マリオカートでもやる?」
キョン「いいよ……、俺も帰る…………」
みくる「う……、さっきのローストビーフのせいでお腹が…………」ゴロゴロ
懐かしいssだな
この頃はss全盛期だったよな
翌日 キョンの部屋
妹「あさー、朝だよキョンくん 起きろー」ユサユサ
キョン「ん……、休みなんだからゆっくり寝かせてくれ……」
妹「もう、寝ぼけてるな! 今日も学校あるでしょ 起きて!」
キョン「え……? 今日は1月2日だろ。 冬休みの真っ最中じゃないか……」
妹「何言ってるのキョンくん。 今日は12月14日だよ 学校に行くよ?」
キョン「えっ!? ちょ、ちょっと待て!」ガバッ
妹「ふぇ?」
キョン「ま、まさか……! テ、テレビ!!」
ぴっ
キョン「ほ、ほんとだ……。 12月14日だ……。 まさか、夏休みのエンドレスエイトのようにタイムスリップを……?」
ぷるるるる ぷるるぴっ
キョン「もしもし! 長門か!?」
長門『今起きている現象を説明する』
今令和ぞ
キツいっす
10年前くらいにvipで見た
長門から受けた説明を簡潔にまとめると、
やはり、ハルヒの世界改竄能力によって、時間が巻き戻ったらしい。
理由は言うまでもないだろう。 昨日のおせちが原因だ。
あのゴミ箱から拾ってきたかのような残飯おせちを、
自信満々に差し出したハルヒは、激しくショックを受け、
あの恥辱をなかったことにすべく、この現象を引き起こしたようだ。
しかし、誰がハルヒを責められようか。
俺がハルヒの立場なら、一週間は引篭もってるであろうレベルだ。
俺は、ハルヒのことが無性に心配になり、学校への足を急いだ。
教室
キョン「ハルヒ……、ハルヒはまだ来てないのか……?」キョロキョロ
ハルヒ「おっはよー! キョーン!」
キョン「あ! ああ、おはようハルヒ……」
ハルヒ「ん? 何よ、随分元気ないわねぇ?」
キョン「い、いや、何でもない……。 と、ところでハルヒ、お前、おせちを買おうとしてるか……?」
ハルヒ「えっ!? どうしてそのことを……?」
キョン「い、いやぁ! おせちを注文しようと思ったら、今がギリギリだろっ? ちょっと聞いてみただけだっ」
ハルヒ「そっか。 うん、実はさ、みんなと一緒にゆっくりお正月を過ごしたいなと思って、選んでるところなんだっ」
キョン「そうか……、ひとつ言わせてくれ…………」
ハルヒ「なに?」
キョン「グル○ポンで買うのだけは絶対にやめとけ!!」
こうして、俺はあの呪われた運命を回避することに成功した…………はずだった。
しかし、俺はこの時、気付いていなかった。 また、新たな困難が待ち構えていることに…………。
ハルヒ「なんなのよ! 楽○で注文したおせち、いつまで経ってもこないじゃない!!」
おわり
何もかもが懐かしい
グルーポンのおせちSS流行ってたな
この頃は平和だったな
まだこの国にもゆとりがあった
古いとかジジイとか言うけどそんな昔じゃないだろとか思って調べたら14年前だった
まじかよ…
Z世代「ハルヒ?」
時事ネタとSSはは結構見かけたな
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【画像】人気Vtuber名取さなさん考案のおせち、結構美味しそうwww→『最強のおせちは…これだ!』
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引用元: undefined