なんだ。追いついてきたのか。さすがだね若いの。
最初の町からやり直したってきいたけど」
(勇者チーム:今までの戦歴)
・四天王 2人討伐
・中ボス 8人討伐
・小ボス 35人討伐
・ダンジョン 52制覇
若勇者「ふっざけんな!ダンジョンの奥に鍵が必要とか嘘ばっかつきやがって!
あれでだいぶ足止めくらったんだぞ!卑怯な真似しやがって!」
女戦士「そうよ、絶対許さないわっ!」
女武道家「汚いおっさん!あんたなんか勇者じゃない!」
女僧侶「魔王の前にあんたしばきまわしたいわっ!」
(若勇者チーム:今までの戦歴)
・四天王 2人討伐
・中ボス 20人討伐
・小ボス 28人討伐
・ダンジョン 39制覇
38: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:31:09.52
勇者(レベル52)「ハーレム目的で連れてた仲間が何人かいなくなってまあ…、
ちゃんと冒険者らしくなったね。で、どうする?」
若勇者(レベル71)「魔王を倒すのは俺たちの役目だっ!あんたは後ろで指をくわえてみてろっ!」
勇者「うん、じゃ、そうしようかな」
若勇者「はは、ここへきて怖気づいたか!よし、みんな行こうっ!」
女戦士(レベル44)「ええっ!」
女武道家(レベル36)「汚いおっさん!そこで私たちの戦いぶりをみてな!」
女僧侶(レベル40)「魔王倒したらあんたの番だからねっ!」
女魔法使い(レベル58)「え?いいんですか?魔王討伐の手柄、奪われちゃいますよ」ひそひそ
勇者「うん、正直レベル50そこらの俺ら二人で魔王倒せるほど甘くないと思うし。
彼らに先に魔王と戦ってもらって、HP削ったところでスキをついて魔王倒す策に変更しよう」ひそひそ
女魔法使い「うわあ…」
43: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:32:18.00
………
若勇者「…」
女僧侶「ぐす…だめだわ…、もう回復魔法じゃ目を覚ましてくれない)」
女魔法使い「…魔王の言う通り、相変わらず小癪な戦いする人ですね。
ええっと、それじゃさっそく世界樹の葉をすりおろして…と」
女戦士「ね、ねえ、あのおっさん大丈夫なの?」
女僧侶「魔王相手じゃ、時間稼ぎにもならないんじゃあ…」
女武道家「や、やっぱ私たちも戦ったほうが…おっさんが死んじゃう」
女魔法使い「大丈夫ですよ。ていうかですね、あんましおっさんおっさんいって、舐めないでください」
女魔法使い「あの人、私たちより、知識も経験も判断力も上ですし。
魔王相手だろうが、この人を蘇生する間くらいは時間を稼いでくれますよ」
女魔法使い「なんだかんだあの人も、勇者なんですから」
44: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:32:27.54
……
勇者「はあ…はあ…、うぐ…」
魔王「ぐごごご…、一人でこの魔王相手によくぞここま持ちこたえたな」
魔王「だが、貴様のそのちょこざいな戦い方ではこの魔王は倒せん…、残念だったな、はは」
勇者「はは…、もういい年でね、奥さんも子供も2人いるし…、昔はそこそこ
ヤンチャもしたけど…、いつまでも若くて無茶な戦い方はできないさ。気力もそこそこ萎えてるしな」
勇者「だからもう、ある程度、おいしいところは、若い子にゆずってもいい気にもなってるのさ」
魔王「ぐごごご…、何をわけのわからぬことを…うっ!なんだ、体が動かな…!」
勇者「ほんの1ターンだけ、魔族を動けなくする魔法。俺がいつもレベル52で覚える独自の魔法。
なんとかここまでレベルあげといてよかったよ…」
勇者「なあ、一応、先輩がここまで時間稼いだんだから。ちゃんと一発で仕留めてよ」
魔王「え?」
若勇者「はあ、はあ…、いわれなくたって、やってやるよ!」
若勇者「ギガスラッシュ!!!」
魔王「なんだとぉ…、ぐあああああああ!!」」
48: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:33:13.02
勇者「あ、あーあの、若いの。この女神のいうことはあんまり聞かないほうがいいぞ。
よく考えろよ?おとなしく元の世界に戻って、冒険で学んだ経験を生かして、普通に暮らすというほうが将来…」
若勇者「俺…、やります。女神さま。新しい世界に連れてってくださいっ!」
女神「ええ、わかりました。さ、それでは、この光のゲートの中にどうぞ」
若勇者「わかりましたっ!それじゃ、みんな。お元気で」
女僧侶「そんな、勇者、行っちゃうのっ!?」
女戦士「魔王を倒したばっかりなのに、そんな急がなくても」
女武道家「そうだ、私たちも勇者と一緒にその新しい世界に着いていくわ、いいでしょ女神様っ!」
女神「だめです。異世界ルールで、ほかの世界へは仲間やアイテムは持ち込めないのです。
持ち込んだ場合には、ペナルティがくだされるのです。そこのおっさんのように。
さ、貴方たち三人は、ここから一気に故郷の国へ戻してさしあげましょう」
50: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:33:35.18
女神「…しかし、アンタもずいぶん丸くなったわね。若い子に魔王討伐ゆずってサポートに徹するなんて。
あれ、はじめからそのつもりだったでしょ?」
勇者「もう、歳にはかなわないんだよ。並みの魔王なら今でもなんとかなるけど、今回のくらいは
正直だめだわ、…あの若いのみたいに冒険前に特典くれたら、俺ももうちょい頑張れるとおもうけど」
女神「あー無理無理。あんたペナルティあるじゃん。
まあ、その歳で今回くらいやれるなら、別にそこ拘らなくてよくない?」
勇者「いや、そりゃないでしょうが…もうそろそろ許してくれても…」
女魔法使い「え、ええっとあの…、ちょっといいですか?
二人はその…知り合いなんですか?」
勇者「ああ、俺がこんな仕事してるのはこの女神のせいだよ。
若いころブラブラしてた時、急に異世界に飛ばされてさ…なし崩し的にこの仕事を…
あーあ、あの若いの。もっと本気で止めるべきだったわ…可哀そうに」
女神「あらあら、かわいい魔法使いちゃん。こんなおっさんと二人で冒険なんて辛かったでしょ?
大丈夫?変なことされなかった?」
女神「気を付けてね、このおっさん。初めての冒険で、魔王にさらわれた姫さんに惚れちゃって、
魔王倒した後、助けた姫さんをそのまま元の世界に連れてきちゃった前罪あるからね」
勇者「ちょっ…!おいやめろっ!」
57: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:55:42.60
女魔法使い「はじめまして、勇者さんの奥さんですね。わたし、異世界のほうで
勇者さんとずっと二人で、魔王討伐の冒険してた魔法使いのものです。ずっと二人で」
女魔法使い「それで勇者さん…、私にはホントに助られたって、言ってくれて…ですね?
私ならこれからも勇者さんの冒険のお役に立てるかとおもって…、ついてきちゃった…ていうかぁ…」
勇者「な、……ばっ…」
奥さん「ふうん…へえ」
奥さん「どうやら満喫してたみたですねえ…あなた。そして、またですか。あなた」
勇者「やっ…ち、違っ…、こ、これはお前の時と違って…、この子が勝手に…っ!」
息子「ぱぱー、だれ、その女の子ー?」
娘「うわきだー?」
勇者「!?」
奥さん「帰ろうか、二人とも。パパをおいて、おうちに」にっこり
勇者「いや、ちょ、ちょっとまって、いやまじめに働いてたから、ちょ、違うっ、誤解だから、ちょ、おいっ!
ちょ、うそっ!あ、あれえええ!?」
………
59: 『ぶいあに』で検索! 2023/11/21(火) 20:56:14.91
勇者「しかし、まさかこっちの世界に勝手についてきちゃうとはね…、はあ。
家族の誤解解くの大変だったよ。しばらく口きいてもらえんかったし」
女魔法使い「あー、そのせつはホントすいませんでした」
勇者「ていうか元の世界に帰りたくなったいいなよ?女神にお願いしてやるから」
女魔法使い「うーん、しばらくはこの世界にいて、勇者さんの手助けしたいなって…
いろいろ勉強になりますし…」
勇者「そーお?もう、俺は君に教えることはなにもない気がするけどね。冒険の勉強するなら
あの若い勇者に着いていくのがいいと思うけどな。彼、俺なんかより立派に活躍してるらしいし」
女魔法使い「いえ、わたしは、勇者さんの手助けがしたいんです、ねえ、ついていっていいでしょ!?」
勇者「うーん、まあ、そこまで言うならいいけどさ…」
女魔法使い「やったあ!」